私は最近よく患者さんに「先生はもともと健康体そのものだからいいですよね」と言われます。

 

ん?私がもともと?産まれながら?健康?

 

頭の中にたくさんのハテナが浮かびます。

 

その場では「そんなことないですよー」

 

くらいしか言えませんが、私は子供の頃から不定愁訴(原因不明の症状)が多く、自分の経験があるので、今はみなさんに少しでも症状の改善があればと思い、この道を日々勉強しております。ですが、私の昔話なんて普通みなさんが興味あることではないので、興味がある方のみ、以下の私の経験談を、読んでいただければと思います。

 

まず、以下は私のこれまで戦ってきた、病気や痛みの戦歴です。

 

小学生の頃は

・オスグット病(膝の痛み)

・足底筋膜炎(足の裏やかかとの痛み)

・繰り返す足首の捻挫

・ひどい肩こり

 

中学生の頃は

・不整脈(突然の脈の乱れ、意識障害)

・心の風邪(気分の落ち込み)

・慢性的な腰痛

 

高校生の頃は

・腎盂尿菅移行部狭窄症(気絶するほどの腹部、背部の痛みで手術を受ける)

・謎の蕁麻疹(体が急に太ったように思えるほど全身の蕁麻疹)

・慢性的な腰痛

 

短期大学生の頃は

・引き続き原因がわからず腎盂尿管移行部狭窄症(この頃は原因がわからないのでドクターショッピングの日々)

 

プロ選手初期の頃は

・相変わらず腎盂尿管移行部狭窄症(4年くらい治療法が見つからず毎朝吐き気で目がさめる、食欲は100のうち5くらいしかない)

・腰部先天性脊柱管狭窄症(聞いたときない病名を頂くが納得できないとも思っていた)

・頚椎椎間板ヘルニア(毎朝手の感覚がないまま目がさめる)

・心臓が痛いと思ったら肋間神経痛

 

プロ選手中期の頃は

・手首や鎖骨の骨折(物理的衝撃により)

・引き続き頸部、腰部の慢性的な激しい痛み

・低血圧、低体温症により慢性的に不調

 

そしてこの後恩師である当組合の丸山先生に出会い考え方から根こそぎ悪いものを除去されたように生まれ変わりました。

 

 

 

先天性脊柱管狭窄症と診断を受け3ヶ月ほどベットから動けなくなっていた私に「偶然で必然な出会い」

 

毎朝目が覚め、現実に帰るのがどうしようもないくらい、辛く落ち込んでいた私の前に「偶然で必然」な出会いがあったのです。過去にヘルニアと診断され、手術を受けたがよくならず、民間療法をあちこち回っていた父の提案で、家から比較的近くにあった、ある治療院に行ってみたのです。

 

そして、何人もの整形外科医が、復帰は無理だと、口をそろえて言っていた、私の脊椎の障害を、そこの先生にも、診てもらい、意見をもらうことにしました。そこで、その先生は笑顔で「回復の見込みは十分にあるんじゃないかなぁ」と結構簡単に言うのです。

 

私はその頃、トイレすら自力で行けず、親戚からは、呪われているんじゃないか、とまで言われ、お祓いに連れて行かれたり、自分自身でも、なぜか勝手に「自分はきっと大変な病気どんな先生でも僕の病気は直せないんだ」と、変な被害妄想が産まれていました。痛いのは病気のせい、動けないのは痛みのせい、こんな情けない自分は、病気がちな、弱い体に、産まれたせいだ、とまで勘違いしていました。

 

しかし、その先生はニヤニヤしながら「うちに来る患者さんもっとひどい人来るからさぁ、遠藤くんまだ軽いほうじゃないかなぁ」とまで言われて、内心全然信用していませんでしたが、一通りの、ドクターショッピングを終え、行くところもなかったので、ここの先生に、騙されてみることにしました。

 

最初の1回2回の施術の頃は、もともと症状がひどかったことから、かあまり大きな変化は感じられず、それでも言われるがまま週に、2回から3回のペースで、お世話になることにしました。

 

しかし二週間が経つ頃からか、変なことに気がつきました。

 

常に体のあちこちに、痛みはあるものの、気がつけば、トイレに行くのも自由になってる、食事をするために椅子に座ってる、そういえば夜になれば疲れて普通に寝れてる。色々自分が普通の生活が送れるように、戻ってきていることに、気がつきました。

 

それまで一向によくならず、なんなら、どんどん体は弱り、どんどんできることが減っていってた、自分の体が、どこかで、Uターンしたかのように、一つずつ回復していることに、気がついたのです。

 

「なんで?」「あっ、あの先生の治療だそれ以外何も変わってない」

 

その時は間違いなく治してもらったと思っていました。

 

しかし、治療家となった今は、その考えも正しくないと気がつきました。

 

私たち人間は、自分の体に自己治癒力という、優れた機能が備わっています。

 

慢性痛に苦しむ時、何かの病気に苦しむ時は、いつもその自己治癒力が、100%正しく機能していない時に起こります。

 

私の例に考えれば、生活の悪い癖や、過労、社会的ストレス、などが原因となり、起こったことに、恩師に指摘され気がつき、

 

その本当の原因に、気がつくことができたことで、自己治癒力の「再起動」がなされたのだということです。

(画像診断で見える原因は本当の原因でないことが多くあります)

 

どうしても、優秀なお医者さんが、眉間にしわを寄せて、自分の画像データを見ながら「この椎間板が潰れたのが原因ですね。」

 

なんて言われ、手術しなければ治らないとか、手術しても治らないかも、なんて言われたら、誰もが希望を失います。

 

そうなると、本当は原因がそれでなかったことでも、思い込みによって痛みを感じ続けます。

 

ましてや、手術しないと治らない、なんて言われれば、真面目な人ほど、信じてしまい、自然に治るものまで、治らなくなってしまいます。

 

恩師は技術的にも大変信頼でき、また心理療法としても、大きな助けをいただいたことに、のちに気がつきました。

 

それをきっかけに、世の中が久しぶりに明るく見え、希望の光がさし、自分自身でも、何か努力をしたい、と言う気持ちが戻りはじめました。その後、運動指導や栄養指導、生活習慣の見直しを提案してもらい、日に日に回復し、その後すぐに現役復帰は果たしました。

 

しかし、一度大きく落としてしまった体力は、そう簡単には戻らず、プロ選手として納得いく、身体能力が戻ったのは、正直なところ、5年はかかったと思います。

 

 

「治療家として第二のプロ活動」

 

その後、全日本選手権、世界選手権、ドイツ選手権と多くのそれなりの成績を残し、いろいろなチャレンジをした後、私はプロ活動を引退しました。

 

そしてもちろん、私は迷う事無く、恩師である丸山先生に、相談し現組合である、ACA(アトラス カイロプラクティック アソシエーション)の学校を訪ね、入学し、2年の過程を経て、手技療法家として、生きていく道を選んだのです。

 

解剖学、生理学、運動力学、栄養学、病理学、自然界と人間の仕組みなども、そして多くの臨床経験を日本で積んだのち、自身で独立する場所としてドイツを選びました。

 

それは現役最後の2年間、ドイツ選手権に参戦し、ドイツに住み、その際に、ここで活躍する、日本人の多さに驚いたこと、それと同時に、自分にしかないスペシャリティーとして、日本で活動するより、ドイツで活動する、日本人療法家の方が、特殊で多くの人のために、役に立つのではないかと考えたからです。 

 

 

「自分の経験から、人は自らに持つ自然治癒力をもっと引き出せる!そう考え、手技療法家になりました。」

 

人の体には、現在の一般的な医学で、証明しきれない不思議がいっぱいあります。医学自体も、日進月歩で日々理論も変わっています。私は医者ではないので、救急医療や、悪性腫瘍の関わる痛みや病気、その分野のことは、お医者さんに任せるしかありません。

 

しかし、それ以外の場面では、人の持つ自然治癒力という能力を活かすと、慢性痛のほとんどは、改善ができることということにも気がつきました。

 

実際のところ当院、また当組合の治療院には多くのお医者さんも治療にいらっしゃいます。

 

長い間、困っている慢性痛ほど、当院での治療は効果があります、言い方を変えれば、長い間持っている慢性痛ほど、急を要する重病でない、事が多いことからともいえます。

 

痛みや、しびれ、といった症状は場合によっては、すぐに病院に行かなければならない、緊急を要する疾患が、隠れている場合もありますが、そのような場合には、できるだけ速やかに、検査のできる病院を、受診することを、オススメすることもございます。

 

当院では治療の一環として、

 

水を飲みなさい、

 

もっと自然に触れなさい、

 

裸足で地面を歩きなさい、

 

仕事を休みなさい、

 

深呼吸をしなさい、

 

ちょっと散歩しなさい、

 

ラジオ体操しなさい、

 

など患者さんからしたら「そんなことで治るならここにきてないよ」と言われるような、当たり前で馬鹿馬鹿しい、アドバイスをする事があります。

 

しかし、これらは患者さんを、バカにしているのではありません。時によって人は、当たり前で普通のことが、一つ抜けてしまっていることで、体内の複雑なバランス(恒常性の維持)を保てなくなっていることがあります。

 

どうか私にそんな一言を言われた時に、頭にきて怒らないで、なぜそう思うのかを聞くようにしてください。

 

病気や痛みがあるということは、簡単に言ってしまうと「恒常性の維持」ができなくなっているだけのこととなります。元々は壊れれば治す、という体の仕組みが壊れていることになります。

 

それにはもちろん、自律神経の不調や、心理社会的ストレス要因、から来る場合もあります、というよりそれがほとんどかもしれませんが。それはまた違う時にお話ししましょう。

 

現在の私は、全く症状がない、といえば嘘になりますが、自分の体の性格を知りながら、趣味にクライミングや、トライアスロンなどができ、充実した日々を過ごせています。良い状態を維持するための運動や、治療は欠かさず、栄養面や睡眠、自然との繋がりも大切だなと日々感じています。

 

人生の中で私たちは、色々な事に、時間とお金を使います。家を買ったり、車を買ったり、美味しい物を食べたり、習い事をしたり、旅行をしたり、しかし、それら全ては健康な身体があってこそ、幸せを感じるアイテムです。現代の社会を生きる私たちは、もっと自分の体を見つめる、時間とお金が必要だと思っています。いっぱい働いてお金を稼いでも、健康でなければ意味がない、いい家を買っても、幸せを感じる家族との、ゆっくりとした時間がなければ、意味がないのです。自己投資って究極の贅沢で、自分に見合った、投資の仕方が、人々の数ほどあると思います。仕事の時間を考えたり、プライベートの時間の使い方を考えたり、お金の使い方を考えたり、そう言ったことを整理することで、イライラしない自分に戻れたり、本当の幸せの意味を知ったり、痛みのない体を手に入れたりするのかもしれません。「時間とお金と健康」考え直すキッカケにしてもらえればと願っております。

 

遠藤卓実